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2007年08月04日

RAVEN有志の集いレポート(2)〜予算は1億2000万円〜

 2007年7月27日に行われたRAVEN有志の集いレポート第2弾。気になるお金の話についてです。
Paul2

●日本側が機体を作っている間,米国のメンバーは何をするんですか?

ポール——プロジェクトを運営するには,要素技術の開発,スケジュール管理,予算管理,スポンサーとの交渉,フライト場所の検討など,機体製作以外にも必要な作業はたくさんあります。そうした作業を各地の専門チームに分担し,機体製作と平行して作業します。第1期の場合,シアトル市内の大学など12のチームが,それぞれの得意とする作業を平行してこなしていました。要素技術の部分で言えば,あるグループはシミュレーターの開発,あるグループは自動操縦装置の開発といった具合です。第2期は,こうした複数のグループが世界中にちらばって,作業をこなすイメージを持っています。RAVENプロジェクトには,いまだに毎週世界中のどこかからメールで進捗状況などの問い合わせがあります。日米だけではなく,オーストラリアやそのほかの国からも参加者があるかもしれません。こうした国籍や活動場所の異なるメンバー間でうまく意思疎通をはかりながら,問題を解決し記録フライトを達成することが,第2期の活動の大きなテーマとなります。

●日本の製作メンバーは,図面通りに作るだけの存在なんでしょうか?

ポール——もちろん,エンジニアあるいは経験者として意見を出してもらうのは大歓迎です。ただ,RAVENプロジェクトはRAVENのコンセプトに賛同したスポンサーあってのプロジェクトです。RAVENが持つコンセプトの根底部分が大きく変わってしまうような意見は,受け入れるのが難しくなるでしょう。

●予算はどれくらいを予定していますか?

ポール——第1期では,素材メーカーに機体材料を寄付してもらいつつ,スポンサーからは30万ドル(約3600万円)を集めました。第2期の場合,日本で機体を製作する以上,作業場を借りたり,日米間で機体を受け渡しするための費用がかさみます。またプロジェクトメンバー自体も世界中に広がりますので,第1期よりも多くの予算が必要でしょう。100万ドル(約1億2000万円)は必要ではないかと考えています。

●鳥人間コンテストでの機体製作と比べると,ずいぶん費用がかかっているように思いますが。

ポール——RAVENプロジェクトには,プロジェクトの事務局を運営するために何名かフルタイムで働いてもらう人が必要で,そうした人の給料が含まれています。また,今回のような国際的なプロジェクトの場合,どうしてもモノや人が日米をいったりきたりということになるでしょうから,そこにも費用がかかります。さらに第2期のプロジェクトで最終的にどこで記録フライトを行うかはまだ決まっていませんが,ダイダロスがギリシャでフライトしたように候補地は世界中から探しますので,記録フライトの段階でも大きな予算が必要になります。
 3年前に来日した際に,鳥コンに出場している学生チームや社会人チームなど,4チームの作業場を見学させてもらいました。日本のチームは作業場所や道具などに工夫を凝らして,非常に高いコストパフォーマンスで機体を作っているのに感心させられました。ただ,鳥人間コンテスト用の機体のコストとして表面に見えるのは材料費が主になると思いますが,そこに人件費を加えるとそれなりの予算で運用していることになると思いますよ。試しに機体の製作にかかるマン・アワーに,時給として20ドルを掛けた金額を考えてみてください(例:3,000 man・hour×20ドル=60,000ドル=720万円)。
 RAVENでは,機体製作・運用に伴って発生するお金だけでなく,時間も重要なコストだと考えています。自分たちでできる作業でも時間を短縮するために企業などに外注することもあり,そのためにはそれなりの予算が必要になるのです。

●スポンサーのメドはたっているのですか?

ポール——いくつかのところとは既に話を始めています。ただ本格的な交渉を進める前に,日本でRAVENプロジェクトに興味を持っている人と直接話をして,本当に日本で製作チームを作れるかどうかの感触をつかむ必要があり,今回来日した次第です。
(以下次回,もう少し続きます)

投稿者 nishihat : 2007年08月04日 12:35

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